連載【格安ビジネスクラスの基礎知識】第3回 コードシェア便の活用
さて、第3回目です。だんだんマニアックになってきました。今回は、コードシェア便の活用を学びましょう。
読んでいない人は過去記事から読みましょう。
第2回 【格安ビジネスクラスの基礎知識】呼び寄せ片道便(Back Oneway)
さて、早速ですが、コードシェア便についてですが、コードシェア便とは、Wikipediaによると
一つの定期航空便に複数の航空会社の便名を付与して運航される便を指す。事実上は同一便の複数社による販売形態と言っても差し障りない。共同運航便とも呼ばれる。
とあります。
航空会社によっては、マイル加算時にコードシェア便と共同運行便で扱いが異なることもあるので、厳密には、異なります。
タイ国際航空での事例(ホームページでの告知されたニュースです)
タイ国際航空(TG)便名のついた日本航空(JL)機材よる共同運航便にご搭乗の際、これまで弊社マイレージプログラム(ROP)メンバーの方はマイル加算が可能でしたが、2006年4月1日より(共同運航便からコードシェア便への変更に伴い)マイル加算ができなくなります。また同時に、フライトナンバーも従来のものと変わりますのでご注意ください。
厳密に言えば、コードシェアと共同運航便は、どちらも、同じ便に複数のフライトコードが割り振られているのですが、運行権の有無によって、分けられるようです。
片方のみが運行権を持っていて、便名だけを付加して運用上や利用上の便宜を図る
共同運航便
両社が共に運航権を持っているが、需給の都合などにより片方の航空会社が機材と乗務員を提供する
原則、マイル加算は、搭乗機のフライトコードベースだと考えれば支障はないと思います。例えば、British Airways機材で、BA運行のJALとのコードシェア便でも、JALで購入して、JLから始まる便として登場すれば、JALとしてマイルが貯まります。BAとJLだとたまたま同じワンワールド加盟なので、どちらの便の扱いでも、大抵、マイルは加算されますが、JAL便として扱うか、BA便として扱うかによって、加算マイルが変わりますので、購入する際には事前に確認してからにしましょう。
さて、そんなコードシェアですが、マイルやFOP/PPなどの加算とは別に、安くビジネスクラスに乗るために、活用するとかなりの威力を発揮します。コードシェアの便は、当然、どちらの航空会社でも購入が可能ですが、同じ便であっても、どちらの航空会社で買うかによって、値段に大きな差がでることがあります。
お気づきですね。
運行航空会社と機材で便を選び、割安な航空会社でコードシェア便として、チケットを購入すれば、目的の便に安く乗ることができるというわけです。
一番わかり易いのが、中国系のエアラインです。中でも、中国東方航空や中国南方航空あたりは、オススメです。アライアンスがスカイチームなので修行には役立ちませんが、例えば、JALの777SUITEに安く乗りたいというのであれば、オススメです。
日本発パリのビジネスクラス往復の事例
中国東方航空で上海経由パリ往復です。
日本/PVG/CDG/PVG/日本(全旅程ビジネス)
ここでポイントは、日本-PVG(上海)は、中国東方航空の近距離機材のビジネスクラスですが、PVG(上海)−CDG(パリ)は、エールフランスとのコードシェア便で、エールフランス機材・運行です。
日本の出発地は、成田・名古屋・関空・福岡のいずれでもOK。
成田発の往復は、サーチャージ込で約23万円と爆安です。エールフランスの長距離用ビジネスで寝ていけるのに23万円です。
少し遠回りになりますが、日本ーパリをエールフランスのビジネスクラスで往復すると大阪発の限定割引料金でも、サーチャージ込で、37万円、成田発だと55万円であることを考えると約半額です。
次回は、総集活用編として、海外発券・Back Oneway・コードシェアの活用例をやる予定です。